50代、やっと一息…のはずが始まった親の介護。疲れる毎日と“自分の人生”の狭間で

やらないことのすすめ
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「子どもが巣立って、ようやく自分の時間が持てる」
「これからは、自分のための人生を楽しもう」

そんな風に、少しだけ肩の荷が下りた気がしていた矢先──
一本の電話で、そんな日常ががらりと変わることがあります。

「お母さんが転んで骨折したの。しばらく手助けが必要かもしれない」
「お父さんが最近、同じ話ばかり繰り返してるの。病院に連れて行ってみたら?」

予想もしていなかった“親の介護”という新たな課題が、突然目の前に現れるのです。


「子育てが終わったと思ったら・・」──心の中の声

50代というのは、実は人生の中でもとても多忙な時期。
仕事を続けている人も多く、パートナーとの関係や自分の健康、さらには老後の不安も少しずつ現実味を帯びてきます。

それに加えて、ようやく終わった子育て。
やっと自分の時間が持てる…そう思っていたのに、親の介護が始まるなんて。

「また“誰かのための時間”が始まるの?」
「私はいつになったら自分の人生を楽しめるの?」

そんな風に思ってしまうのは心からの本音です。今までも家族のために頑張ってきたのですから、当然の感情です。


実際に私の身に起こったこと

私の母は、78歳の時に自宅で転倒して足を骨折しました。
幸い命に関わるようなことではなかったものの、退院後の生活には手助けが必要となり、介護認定を受けることに。

右も左もわからないまま、介護保険の申請に行き、ケアマネージャーさんと面談し、デイサービスやヘルパーの利用を検討しました。
それまでは元気だった母が、急に“支えが必要な存在”になるという現実に、戸惑いと寂しさが入り混じった感情に襲われたのを覚えています。

また、実家に通う時間が増えると、夫との間に微妙なズレも…。
「君の親のことだから」と他人事のように言われたときは、がっかりしました。


一人で抱え込まないことが、いちばん大切

私自身、最初の頃は「自分が頑張らなきゃ」と思い込んでいました。
でも、それでは心も体も持たないということに気づいたのです。

介護には、頼れる制度があります。
●地域包括支援センターへの相談
 ※お近くの包括支援センターを探す👇

地域包括ケアシステム

●ケアマネージャーとの連携
●デイサービス、訪問介護の活用
 ※介護サービスの利用方法👇

サービス利用までの流れ | 介護保険の解説 | 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」

そして、兄弟姉妹がいる場合は、分担をきちんと話し合うことも大事です。
「私だけが」がんばる必要はありません。周りに協力を求めていいのです。

自分を後回しにしない介護を

介護は“マラソン”です。
一時的に頑張ることはできても、それを何年も続けるには「無理しないこと」が最優先。

  • 時にはお惣菜やレトルトに頼ろう
  • がんばった自分にご褒美をあげよう
  • 週に1回でも、自分のための時間をしっかり確保しよう

    「あなたが倒れてしまっては、誰も幸せになれない」
    そんな当たり前のことを、私たちはつい忘れてしまいがちです。

これからの人生も、諦めない

介護が始まったからといって、自分の夢を諦める必要はありません。
好きだった趣味、やってみたかったこと、小さな挑戦──それらは、介護の合間にでも、ちゃんと続けていけるものです。

「今は親の時間。でも、自分の時間も大切にしていい」
そう思えるようになってから、私は少しだけ肩の力が抜けました。

🌱一人で頑張りすぎているあなたへ

「助けを求めることは、弱さではなく、強さの証だ。」
バラク・オバマ(元アメリカ大統領)

頼ることは恥ずかしいことではありません。むしろ、自分の限界を知り、助けを求める勇気こそが“本当の強さ”です。

「あなたが疲れてしまっては、誰かを支えることはできない。」
オードリー・ヘプバーン

介護者自身の健康や心の余裕も、支援する上でとても大切。まずは自分を労わることが必要なんです。

「できないことがあっていい。それが人間だから。」
瀬戸内寂聴

介護では「ちゃんとやらなきゃ」と自分を責めがちですが、完璧じゃなくていい。できないことも、弱い時もあって当たり前です。

「休むことは、逃げることじゃない。続けるための力を蓄えることだ。」
イチロー(元プロ野球選手)

頑張り続けるためには、きちんと休むことも“戦略”のひとつ。自分を責めずに、安心して休んでいいんです。

あなたが笑っていてくれることが、何よりも大事です。
介護する人自身の心が壊れてしまっては、元も子もありません。
こうした言葉が、少しでも「頼っていいんだ」「休んでいいんだ」と思えるきっかけになれば嬉しいです。


最後に

親の介護が始まると、不安や迷いはつきものです。
でも、同じように悩んでいる仲間はたくさんいます。
そして、あなたが大切にしてきた“誰かのための優しさ”は、きっと、あなた自身をも支えてくれる力になります。

どうか、自分を大切にしてください。

ありがとうございました。

窓ぎわみやび

50歳役職なし。キャリアカウンセラー。
タフに真面目に仕事に取り組んできた氷河期世代女性です。
50代のこれからの働き方や50代からはこれをやろうを、もがきながら考えていきます。

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